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いつも一緒に作業することになった瀬戸さんは、30歳を少し過ぎた痩せた人だった。
「わからないことがあったら何でも聞いてね」
作業初日の緊張は瀬戸さんの優しい言葉に助けられた。
作業は単純な作業だが要領を得ないと、なかなか難しい。
一辺が1.5メートル程度の布を
90センチ四方の箱のような機械に覆い被せる。
その布にペースト状のもろ味を流し込む。
厚さが5ミリ程度になるように均等に手で慣らす。
四隅にもろ味が行き渡り均等にできたら、布の余った部分をきれいに折り畳む。
その上に布を敷き、もろ味を入れ、手で慣らし、布の余った部分を折り畳む。
ひたすらこれを繰り返し、もろ味を積み重ねて行く。
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