都会の洗礼

5/5
前へ
/186ページ
次へ
とうとう本物の面接、かなりドキドキだヤクザのような人が面接官だった、いきなり『今日から働ける』って言われた。ハイと返事はしたものの、履歴書も軽く見る程度、質問もあまりされてないし、何か二丁目のオーナーにハメラレタと思ってた、しかし後日紹介者が信用あるひとだから、面接もさっと済ました事を聞かされたときは二丁目のオーナーに感謝した。面接初日はホストクラブのシステムを教えられた。俺が努めたところは完全に歩合の給料制度だった。売上を上げて何%かが給料になるシステムだ、あとは本指名料や指名料やヘルプ料など様々な手当てもあった、聞いてるだけで金持ちになれる気がしていた。現実はそうは行かなかったけど、当時の俺は先走る夢ばかり見ていた。ロッカールームに行くと化粧台や棚がイッパイあり壁には売上表や格言が書いてあった。初めてみた格言が『売れたいなら自分の女でも金にしろ』他にもイロイロ書いてあったが、この一言があからさますぎて衝撃的だった、売上表も今まで俺がバイトしてきた店の売上より一人が叩き出す売上の方が桁違いに多くて度肝を抜かれた。そして俺のナンバー①ホストへの夢の道がスタートした。
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1276人が本棚に入れています
本棚に追加