初指名からの苦難の道

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順調にホストの仕事が身についてきて収入も百万円は超すようになっていた。当然私生活も派手になっていった。田舎に帰れば外車で帰って飲みに行けば派手に飲んで自分の自慢、自己満足だが当然友達はいなくなった、その頃は離れていった友達を馬鹿にしていた。二十歳そこそこの俺はただ金があって外車やブランドものを身に付けているだけで偉いと思っていた。今思うと俺が一番くそガキで馬鹿だったんだけどね。友達はシンちゃんやホスト仲間だけになっていた。俺もナンバー⑥にもなると俺のヘルプも数名いた、俺は優しいから下の従業員には人気があった、しかし優しいからナカナカ俺のヘルプは育たなかった。そんななかナンバー⑤を狙っていたが、ナンバー⑤からの壁が厚かった。前に俺が新人の頃、初めてヘルプに呼んでくれたハヤトさんがナンバー⑤だった。ハヤトさんは俺が派閥選びで裏切ったから、それ以来、憎悪の念をもっている、俺は真っ向勝負で向かっていった。しかし意外にも簡単にナンバー⑤になれた。それはナンバー④の人が麻薬で捕まった為、一段上がったのだ。微妙だったが超嬉しかった。それはトップ⑤には神様的な地位があったからだ。
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