初指名からの苦難の道

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トップ⑤に入った俺はだんだん嫌な奴になっていた、いつのまにか天狗になって自分の性格に合わなかったオラオラ営業をお客さんのタイプに合わせて普通にできるようになっていた。当時は変わっていく自分に自分自身気付いていなかった。私生活もますます派手になっていた、ナンバー⑤に入ると下の従業員をゴミのような扱いをしても誰も批判しない、俺も新人のときゴミ扱いされたがナニクソと思いながら、それをバネに努力して上に上がってきた。どんどん生意気なホストになって行った。生意気になればなるほど指名は増えて売上も上がった。たぶん生意気な位がホストは存在感がでていいのかもしれない、お客さん達もそんなホストを望む人は多い、やはり自分の指名ホストには威厳や存在感を期待するのだろう、そんな時期に初めて俺を指名してくれた、レイコさんがナンバー①のヒカルさんのお客さんのアイに連れられてお店に来てくれた、ホストクラブは基本は永久指名制(一度指名したら指名替えできないシステム)だが、なぜかレイコさんはフリーで来ていた。たぶんナンバー①のお客さんの連れだから例外なんだろう。
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