ウサギの純愛

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アイさんは俺の気持ちをレイコさんに伝えてくれたみたいで、電話で返事がきた、初めてのレイコさんとの電話にドキドキと期待を持ちながら会話した。しかし現実は厳しかった『私がホスト嫌いなの分かるよね、私に営業かけてんの、ヒカルが色恋営業をアイにしてるのも私はわかってるし、あんた馬鹿じゃない、アイが可哀想だから何も言わずに付き合って店に顔だしただけだから勘違いしないで』とズバッと言われた、ナンバー⑤にもなると、こんなキツイ一言を言われる事はまずない、当然俺の人生の中でも初めてのケースのお叱りだ。かなり凹んだ、返した言葉は、あせって『本気で好きなのでしゅ』だって、今思い出しても笑える、なのでしゅって・・・。受話器の奥から『馬鹿じゃない、なのでしゅって何、』少し笑い混じりの声が聞こえた、そのあと『海外から帰ってきたときナンバー①になってたらデートしてやるよ、じゃ忙しいから切るね』であっさり初めての電話は終了。頭の中は撃沈の二文字だった。ナンバー①か、夢のまた夢だ。ナンバー⑤になっているだけで奇跡的なのに。売上だって三倍以上違うし、最初から無理を承知で言われたのはわかっていたが悔しかった。
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