恋と仕事

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レイコさんとは何から話しをしたかは、あまり憶えていない、ただ何か日常の出来事を話してたような気がする。結局俺は極度の緊張で会話もまともにできず、何も進展のないまま吉原をあとにした。その後はいつものホストの日常だった、男(ホストかな)と言うのは不思議ないきもので、好きな人がいるのに他の女性を平気で抱ける、だから風俗産業が絶えないのだろうけど、俺もレイコさんを好きなくせに、仕事やプライベートでいろんな女性と関係をもっていた、罪悪感はまったくなかった。そんなある日、銀座のママがケンジさんと来店してくれて、俺とシンちゃんにプライベートで仕事を依頼してきた。何か怪しい出張ホストかななどと考えながら、シンちゃんと二人でケンジに連れられて、話を聞きに銀座のママの店に行った。初めての高級クラブだったのでびっくりした。俺の働いていた店も凄かったが、スケールが違った。客層は各界の著名人だらけだった。そもそも一見さん(初めてお客さんは紹介が無いと入れない)お断りの銀座は俺らには無縁だったから感動した。そんな緊張のなかママとケンジさんが仕事の話しを始めた。びっくりする内容だった。
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