恋と仕事

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俺は金魚のフンのように、専務についてパーティー会場をウロウロした。あまり詳しくない話の会話に参加したり、まったく知らない話しにうなずいたり、精神的に疲れた。パーティーの終盤に専務が女性陣に俺を紹介してくれた。数名の女性と会話しているとオペラ好き女性がいて、当然俺は、以前連れて行かれたオペラの話をした、嫌々行ったオペラだったが、これが役立った、いかにもオペラ好きを気取った。意気投合して連絡先を交換した。俺のパーティーでの収穫はこれでおわり、シンちゃんは何故かケンジさんのような男性社長と仲良くなっていた。結局俺らはいったい何の為に呼ばれたんだろうと疑問に思った。仕事なんか何もしていない。後でその事を聞いたら、いるだけで華やかになるから、呼んだそうだ、基本は女性のコンパニオンらしいが、女性も参加するパーティーだと女性のコンパニオンだけでは、物足りないらしく、俺らに依頼が来たさしい。気付かなかったが他の店のホストもいたらしい。しかし俺は鈍感だ。たぶん緊張で余裕をもってパーティーを観察しることが出来なかったのだろう。情けないな俺は。
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