恋と仕事

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しかしホストの世界はイロイロある、ドラマや漫画のように綺麗には行かない。ドタバタの日々だ、俺はオペラ好きの女性とデートすることになった。当然オペラ鑑賞、苦痛だった。すぐにはお店には誘わなかった。次のデートはクラシック鑑賞、苦痛だった。そろそろお店の話をしようか悩んだ、三回目のデートはピアノリサイタル鑑賞、苦痛だった。今は良さがわかるけど当時の若僧の俺には苦痛だけだった。そんな三回目のデートの鑑賞後の食事で彼女方から今日店に行きたいと言い出した。当然休みだった俺は出勤に切り換えて同伴した。営業かけずに済んでラッキーだった。その日から俺のお客さんになった。名前はエリさんだ、その頃の俺はエリさんの事をほとんど知らなかったので未知なる人だった。週に一回来るか来ないか、みたいな人だった。四回目のデートのとき告白された。何故か未知なる人なのに付き合う事にした(仕事上だが)。そんなとき銀座のママが来店した、俺はエリさんがどんな人か知りたくて、銀座のママにさりげなく、先日のパーティーの話をしながら聞いてみた。ビックリして寒気がした。
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