恋と仕事

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ナンバー④からナンバー③になるのは結構簡単だった。元々指名本数の多かった俺は客単価を上げるお客さんを、増やせば一気に売上も上がった。ナンバー③が目前になるとお客さんの方からナンバー③に足りない金額を聞いてくるようになった。かなり好調になってきた。社長は『化けはじめたな』と笑顔で期待してくれた。俺はナンバー④から一ヶ月でナンバー③になった。そんなときレイコさんがアイさんと来店した。俺はナンバー③になって男として自信がついていたのかレイコさんをその日、強引にアフターに誘った。焼き肉を食べながらイロイロ話をした。『店に来なくていいし、俺に金も使わなくていいから付き合ってくれ』と告白した。レイコさんは返事を濁らせて、その日は帰った。後日アイさんからレイコさんが俺の告白への返事を悩んでいると聞き、なんか少しは脈アリかなと感じた。今までがボロクソだったから、返事に悩んでると聞いただけで嬉しかった。何日かしてからレイコさんから直接話しがあるから時間つくってと連絡がきた。緊張がはしった、この日から俺の本命への恋愛と苦悩がはじまった。
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