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「貴女はずっと変わらない。強く、激しく、そして誰よりお優しい。そんな貴女に、皆救われていた。私も、浅葱も、そして凪も」
その名前に、あやめの眉がピクリと一瞬反応する。
「皆、惹かれていたのです。貴女を目にし、その御心に触れたなら、誰もが貴女を欲しくなる。けれど、誰より貴女を欲しているのは…私です」
あやめを再び組み敷いて、細い肢体にゆっくり重心を移すと、切なげな小さな悲鳴が唇から漏れる。
「……だ、め…だって…」
「でも、貴女の身体は、まだ足りないと、もっと欲しいと言っている…」
「待っ…」
「……もっと、私を求めて下さい」
「…っ…!!」
合わせた身体から、命が吸い上げられていくのが分かる。
あやめの琥珀の瞳が、妖しくまばゆい金の光を宿す。
息が弾み、二つの鼓動が、高く、速く、重なる。
---熱い。そして、甘い。
まるで甘露の中で溺れているようだと、朱羅は一人胸の中で思う。
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