第一章

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―――夢を見ていた気がする。 どんな夢だったのか分からないが、あまりいい夢ではなかったと思う。 ボーッとしながら、ブラッドは台所へ向かう。 ・・・・・寝巻のまま。 ブラッド「ぅはよう・・・💤」 母「あら、おはよう。まだ眠そうだわね。でも、二度寝はダメよ。起きられなくなるからね。」  ホラホラと言いながら朝食を出す。  群青色の髪をして背の小さい、幼顔をしたこの人はブラッドの母だ。    バトル好きな父とは違い、母はポケモンコンテストで名を上げている。    風の噂によると、「萌え」とよく分からない事を叫ぶ人達による、ファンクラブがあるとかないとか・・・・ (どんなコンテストしているんだか💧) ブラッド「うぅ・・・ねむ・・・。ヨシノリめ、夜遅くまでゲームをするなんて・・・。」 夢斗(ムト)「自業自得だろ。お前だって夢中でやっていたクセに。」  イスに座ったブラッドの横でフヨフヨと浮きながら、真っ黒なポケモンが呆れたように言う。  彼は夢斗(ムト)。ダークライというポケモンだ。 ワケありで、ブラッドと一緒にいる。  彼は珍しいポケモンだったから最初家に連れてきたら母は驚いていた。 でも、今では息子のように可愛がっている。 ・・・・代わりにあの時、ブラッドはコッテリ絞られた。  一日無断で外出していたし、母のポケモンを勝手に使ったせいもあって、物凄く怒られた。   三時間正座はキツかったなぁ(遠目) 、
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