(Ⅰ)出会い

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  まてよ、この少女、ユキは家出娘じゃないとすれば残る選択肢は一つ。 20%の確率で生き別れの妹だという事になるじゃないか! まあ、見た目からして姉ではないだろう。 実は俺に妹なんていない事はわかっているが、あり得ない事が世の中にはあり得る。 「おお!無事だったか。  生き別れの妹よ!」 両手を大きく広げユキに飛び付いたが、見事に避けられる。 そのままその後ろにある本棚に凄い勢いで激突してしまった。 落ちてきた大量の本に埋められるのを見て、ユキは大きな声で笑っている。 「あははっ、馬鹿ですねー」 俺も馬鹿だと思う。  
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