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「あっ、もうこんな
時間じゃないですか!」
ユキが布団の傍らに置いてあった携帯を開いて、時間を確かめる。
おい、まて、それは俺のだ。
「何急いでるんだよ」
必死に本の中から抜け出し散らばった本を重ねる作業の中、ユキは俺の裾を引っ張った。
「出掛けますよ。
私行きたい所があるんです。
せっかく目覚ましを
六時にセットしたのに……」
こいつ、人にプライバシーだの言ってたのに俺のプライバシーは無視かよ。
しかも何だ、行きたい所って。
「そんな面倒な事……」
「忘れないでください。
貴方は私の我が儘を
24時間だけ聞く
約束をしたんですからね」
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