2人が本棚に入れています
本棚に追加
放課後が訪れた。
俺は教室を出て山音アツの後を追う。
改めて彼女の後ろ姿を見てみて、一つ気付いたことがある。
あいつ、いい尻してやがる。ありゃ名器だな。
「…………」
山音アツが立ち止まった。
気付かれた!?
俺がとっさに教室に隠れるのと、アツが振り向くのはほぼ同時だった。タッチの差でこちらの方が速かったが……。
教室から覗いてみる。アツは再び背を向けて歩き出していた。
溜息。
なんとか気づかれずに済んだな。尾行再開だ。
なんてことが何度かあった後、やっと風紀委員室の前にたどり着いた。
アツが部屋に入っていくが、俺はここで待機。既に風紀委員室に潜入している雄也の合図で突入する手はずだ。
雄也は没収物を保管するロッカーの中に隠れている。何も知らずにロッカーを開いたアツの驚く顔が目に浮かぶようだ。
ふははははは。
さて、待つか。
…………。
ところで、かにみそって何臓なんだろうな。
最初のコメントを投稿しよう!