第一話

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 放課後が訪れた。  俺は教室を出て山音アツの後を追う。  改めて彼女の後ろ姿を見てみて、一つ気付いたことがある。  あいつ、いい尻してやがる。ありゃ名器だな。 「…………」  山音アツが立ち止まった。  気付かれた!?  俺がとっさに教室に隠れるのと、アツが振り向くのはほぼ同時だった。タッチの差でこちらの方が速かったが……。  教室から覗いてみる。アツは再び背を向けて歩き出していた。  溜息。  なんとか気づかれずに済んだな。尾行再開だ。  なんてことが何度かあった後、やっと風紀委員室の前にたどり着いた。  アツが部屋に入っていくが、俺はここで待機。既に風紀委員室に潜入している雄也の合図で突入する手はずだ。  雄也は没収物を保管するロッカーの中に隠れている。何も知らずにロッカーを開いたアツの驚く顔が目に浮かぶようだ。  ふははははは。  さて、待つか。  …………。  ところで、かにみそって何臓なんだろうな。
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