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「ガキじゃないわよ!ちょっとくらい年上だからって威張らないでよっ!」
「十分ガキだよ。恩返しどころか迷惑かけてるじゃないか。お前にはこの仕事は無理だよ。そんな格好も似合わないしな。さっさと着替えろ。帰るぞ」
おじさんに迷惑かけたのは確かだけど、
圭司の言い方はますます真琴をムカつかせた。
「子供扱いしないでってばっ!さっきはちょっと驚いただけだもん。次はちゃんとやれるわ!おじさんっ!もう一回教えてっ!!」
大声で言い放つと、おじさんは勢いに押されたように目を見張り、
だけど心配そうにいった。
「でも……マコちゃん、本当に大丈夫?」
「大丈夫だったら!ちゃんとどうすれば良いのか教えてもらえさえすればやれるわ!」
いきなりガタンッと大きな音を立てて圭司が立ち上がった。
「だったら、俺が教えてやる」
そして真琴の腕を強くつかむと、
あっけに取られたままのおじさんを残して事務室を出ていく。
「け……けいちゃん?」
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