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右側の棚にはキャンドルがある。アロマキャンドルだろうか?
アヒルの形のキャンドルがある。くまに、さくらんぼ……。
そしてこれは入浴剤みたいだ。ローズの香り、ラベンダー……。ゼリーにする入浴剤もある。ハート型に、バラの形……。溶かして使うんだろうな。
「いらっしゃいませ」
見入ってると、カウンターの方から声がして振り返った。
とても綺麗な女の人だ。
くっきりした二重で鼻筋が通っている。ハーフだろうか? どことなく日本人ぽくない。顔は東洋系みたいだが、白人の様に色が白い。
年齢は……何歳なのだろう? 二十代後半? 三十代? 若く見える四十代だろうか? 見当が付かない。間違っても十代ではないだろう。
黒髪で、ウェーブが掛かった髪は、とてもサラサラしていて、艶がある。枝毛一本なさそうだ。
キリリとしていて、賢そうだ。表情が凜としている。才女、という感じだ。
「いらっしゃいませ。よかったら何か飲んでいかない?」
「あ、はい……」
この人を凝視していた自分に気付いて、恥ずかしくなった。
カウンターに向かって歩いて行った。
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