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青い奴の攻撃を赤い奴が双剣で防ぐ姿を息をするのを忘れて呆然と見ることしかできなかった。
「…………あれはアーチャーとランサーなのか?」
義孝は、この状況をとっさに理解する。
その時、突然ランサーが大きく後退した。
微かにだが、声が聞こえてきた。
アーチャー「どうしたランサー、先程の勢いはどうした。」
ランサー「減らず口を叩きやがる」
ランサーがいらついてるのは当たり前だ。なぜなら、アーチャーは手の内をみせてないのだから。
ランサー「テメェ、何処の英雄だ。双剣使いの弓兵とはな。」
アーチャー「そういう君はわかりやすいな。これほどの槍兵は世界に三人。いや、この速さは恐らく一人しかいまい。」
ランサー「……………ほう。よく言ったアーチャー。」
途端に周りの空気がざらっとした感じになったのがここまで伝わってくる。
さっきまでの攻撃とは違い必殺の体勢に入るランサー。
「あれは、たしかゲイボルクを打つときの構え方ということはそろそろ衛宮士郎が見つかって殺されるな。だとしたら、やばいな。俺まで殺られるな。そうなる前に隠れるか。」
ストーリーを変えるわけにはいかないから当然の行動なのだが、躊躇いながら義孝は隠れた。
この、選択は間違いじゃないのか。まだ解らないが物語は今始まりを告げた。
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