(2)黄色い悲鳴と二人の王子

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そんな王子を遠くで見ながら 花梨は杏樹と教室に向かう。 花梨 『毎日、毎日いつでも 見れる人間にキャーキャー よく騒げるわよね~? あれだけ叫んで声が 枯れないのが不思議よ‥ みんな、一体どんな声帯 してるんだろうね?』 と花梨は首を傾げた。 杏樹 『花梨って本当に女の子? どうして、そこで声帯 って話になるの?』 花梨 『え?だって私 [みんなの王子様]には 興味が湧かない質だもん』 呆れた‥と言いたげな 顔になった杏樹も、ふと 考える顔をしたと思えば 杏樹 『でも確かに毎日、叫んでも 枯れない声は不思議かもね?』 とクスクス笑った。 花梨 『でしょ~? て言うか私に女の子?って聞く 杏樹だってどっちの王子にも 興味、持ってないじゃない?』 杏樹 『‥…興味ないって 言うか私は理想が高いの! も~っと年上で誰にでも 溢れるような優しさを 持ってるけど芯が強くて 心の奥に情熱を宿してるって 感じの人が良いんだもん』 花梨 『‥……それって 響おじ様の事でしょう?』 と花梨は杏樹に突っ込んだ。 杏樹 『だって私はパパが 理想の人なんだも~ん』 と杏樹はニッコリ笑った。
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