(2)黄色い悲鳴と二人の王子

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廊下には顔を赤らめて 花梨達を見る男子生徒が数人… しかし花梨達が視線を向けると 速足で去って行った。 花梨 『相変わらず 杏樹はモテモテよね~』 花梨がフフッと笑い 教室に入ると後ろから ついてきた杏樹が 分かってないなぁ~と 首を振って自分の席に座った。 花梨 『分かってないって何が?』 杏樹 『ハァ~花梨さんです』 花梨 『何そのわざとらしい溜め息』 杏樹 『どうぞお構いなく~』 花梨 『イヤイヤ!お構いなく~ じゃなくて何?…ってアレ? 今朝も似たような会話を ママと、したような‥?』 杏樹 『二度ある事は三度ある って言うしね~?』 花梨 『不吉な事、言わないでっ! ってコラ!話を反らすな!』 杏樹 『対した事じゃないって~ ‥………‥あぁっ!』 花梨 『えっ?何っ!』 杏樹がイキナリ花梨の後ろを 指差して、その方向に 花梨が目をやると 私ジュース買ってくるね~と 杏樹は走って教室を 出て行った‥…。 花梨 『何なの?あの子…』 首を傾げて自分の席に向かう そんな花梨の姿を男子達が 熱い視線で見ているとは 花梨自身、知る良しもない…。 .
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