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花音
『お姉ちゃん
今は諦めようよ?』
花梨
『花音?あんたも何を呑気に
紅茶を飲んでるのっ?!』
花音
『紅茶は目の前に
あったから‥じゃなくて
だってさぁママもう違う世界に
行っちゃってるんだもん』
花梨
『えっ?』
花音の視線を辿って見ると
生クリーム入りのコーヒーを
クルクルと掻き混ぜながら
遠くを見つめてウフフと笑う
母の姿が花梨の目に映った…。
花音
『あの顔してる時は
何を言っても無駄だもん。
それに今日、学校から帰れば
イヤでも何か解るわけだし?』
花梨
『あぁ確かに…ね』
花音の言う事が
もっとも過ぎて花梨は
ガックリと肩を落とした。
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