理不尽な王様

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「そのままの意味だ、私の後を継げばいい」 「しかし!……まず継ぐといってもどうすれば継げるんですか?僕は王位継承権なんて持っていませんし、それに継がなければ死刑なんて……ひどすぎます!」 がた!と椅子を立ち柄にもなく大声を上げてしまう。 ああ、不敬罪で死刑になるかも。 「だって死刑とでも言わなきゃ継いでくれないんでしょ?」 ん?……この言い方なら本当に殺す気はないのか? 「それと王位継承権は我が愛娘が持っておる、まったく持って問題ない!」 そういってサムズアップする国王。 「自分の娘を勝手に結婚させる気ですか!?」 「うん☆」 本当にこの国の王なのか疑問に思えて仕方ない。 「本人の意思は無視するんですか!?」 僕は一歩もゆずらない。 「大丈夫、本人たちの了承は得てるから」 国王も引かない。 くそう、人の笑顔がこれほど憎く思えた事はないだろう。 「なあ、フィア、アリア、ルーシー」 そう言ってチラッと横を見る国王。 「私たちならかまいませんわ」 そう答えるのは胸元の開いた純白のドレスを着こなした第一皇女フィア・クロス・エリオット。 すらりとした綺麗な白い足に締まったくびれ、誰でも包み込んでくれそうな豊満な胸、梳いても指に絡まないであろう艶のある黒髪、極めつけに少しつりあがった 蒼い瞳、小さな鼻、厚みのある唇。 美少女というより美女だ。 そして僕は思う、ややこしくするなーー! ってかそこにいたんだ、気がつかなかった。
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