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馬車に乗り約一時間半の旅。
外を見れば人が楽しそうに話す姿や買い物をする姿が目に映る
「でも……どうしたんだろ? 『至急城に参られたり』って」
彼に送られてきた手紙には、赤い字で城にこいとの内容が書かれていた。
内容は問題ないのだが、赤字で綴(つづ)られているのは緊急の時だけ。
そう考えていると城についたようだ。
早速なかに入ろう。
馬車を降りて馬乗りに一言例を伝え、門番の所へ向かう。
「貴殿が門番か、我はフォン・シュタイナー卿である、国王の命により城に参った」
「はっ!国王から通せと言付かっております
どうぞ、通られよ」
堅苦しい会話を終えると眼前の大きな茶色い門が開く。
「ありがとう」
と言葉を残して中に進む。
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