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一瞬の出来事だった
俺と勝は放心状態のまま
ただ座っていただけであった
冗談ではないのだろう
まず渚は冗談でもそんなことを言わなかった
そして何よりも…
あの目が本気だと物語っていた
渚の普段の綺麗な瞳は生気を失なったような、闇の奥底のように渦巻き黒ずんだ…
うっすらと笑っているのだが寒気と悪夢が襲うような…
そんな目…
渚…
どうしたんだよ……?
ふとそんなことを考えていると勝が口を開いた
勝「………渚ちゃん…お前が好きなんだよな」
信「……だな」
勝「……あぁいう子だとは知ってたのか?」
信「いや…知らなかった。っていうか俺、渚のこと何も知らなかったんだな…」
勝「…………………結菜ちゃんはどうするんだ?」
信「少なくとも…あの目は本気だったし……」
勝「俺が言ってみようか?」
信「…相手にされないだろう」
勝「けどそんなことを言ってる場合じゃないだろ!?」
信「大丈夫。俺が言うよ」
勝「………わかった。とりあえず…俺帰るわ」
信「そうだな。気をつけて帰れよ」
勝「まぁ死んだりしないよ」
と、顔は引き攣った状態ながらも笑いながら帰っていった
気をつけろと一言残して
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