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「隼斗君」
俺が黙っていると、今まで一言も喋らなかった男、電話で政隆と名乗った男が話し掛けてきた。
「…何だ」
男は隼斗を品定めするように頭から爪先まで一瞥し、
「俺の学校に来ないか?」
と言って来た。
学校…?何でコイツの学校……?
と、意味がわからないと首を傾げていると真紀が、
「政隆さんはね、あの有名な市立高嶺学園の理事長なの」
と教えてくれた。
…理事長…まじかよ…。
つか学校とかメンドクセー。
「隼斗、顔に出てるわよ!」
嫌そうな顔をした俺に真紀が言う。
「あー…ガッコとか今のでじゅーぶん間に合ってるからケッコウデス」
普段敬語など使わないのでカタコトみたいになってしまったが気にしない。
「それがねー、もう編入手続きしちゃったのよ☆」
……何ィィィィィイ?!
「あ、高嶺学園は全寮制だから☆
荷物はもう送ってるから心配はいらないわ(にこ)」
…これは今まで遊び回っていた俺への仕返しなのだろうか。
真紀はとても嬉しそうにニコニコと話している。
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