昔々…

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むか~しむかし、「へのへのもへいじ」っていうはだらきものがいだそうだ。 もへいじは 毎朝五時におきで、田畑を耕し、しっかりはだらいったったそうな。 ある日、お殿様がもへいじのはだらきぶりをみで 『あいづ、いっつも一生懸命はだらいったがら褒美やんなねな』 といっておったそうな。 数日後、お殿様の家来がきて、 『おい。もへいじ!お殿様が、おめに褒美やるっでよ。なにがほしぃものあっが?』 と聞いてきた。 が、もへいじは 「おらゎほしぃものなんがね~、古臭いげど家もあっし、金なんが使いようがね。」と 家来は困った顔をして 『んだが~金も家もいらねが~こまったなぁ…』 もへいじは 『われな~せっかくきてけっちゃのに。』 家来は、考えた末にポンッと手をたたき 『おなごはどうだ?おめ、独り身だべ?よし、おなごに決定だな。』 家来は、もへいじの確認も得ずに城に帰ってしまった。 もへいじは悪い気はしていなかった。 『…おらに、嫁がくんなが~楽しみだなぁ。』
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