7人が本棚に入れています
本棚に追加
夏祭り当日。かなみは新しく買った浴衣を着付け、ナオトとの待ち合わせ場所に向かった。
夏の割りには少し肌寒い中での待ち合わせに、期待に胸躍らせていた。
(予定より早く来すぎちゃったかな?)
時間に少し遅れてきたナオト、走ってきたのか息が少し上がっていた。
「ごめん。待ったよね?」
「ん、大丈夫ですよ。私も今、来たところだし。」
「そう?なら良かった。じゃ、行こうか」
「はいっ」
2人は自然と手を繋ぎ、会場へと向かった。
会場に着くと意外にも人が集まっていた。
「わぁ~平日なのに混んでますね~」
「うん、はぐれないようにしないとね」「ですね~」
混み合う中、 空いている屋台を探し出した二人。
最初に見つけたのは射的で、輪投げが隣り合わせになっている。
(あの子犬のぬいぐるみ、ナオトさんみたいで可愛い……)
「かなみちゃん、今、あのぬいぐるみ僕みたいで可愛いって思わなかった?」
「えっ!?ないない思わないですよ」
「本当に?」
(うぅ、そんな目で見つめないでぇ~~)
「……ご、ごめんなさい。少し、思いました。」
「やっぱり、よく言われるんだよねぇ、犬みたいって」
(そう言われれば確かに……)
何だかんだと言いつつも、ナオトはかなみにそのぬいぐるみを取ってやった。
嬉しそうに受け取ろうとしたとき、かなみは意識を失い倒れてしまった
ナオトは慌てて救急車を呼ぶ
最初のコメントを投稿しよう!