INDICATE 2

7/8
前へ
/36ページ
次へ
夏祭り当日。かなみは新しく買った浴衣を着付け、ナオトとの待ち合わせ場所に向かった。 夏の割りには少し肌寒い中での待ち合わせに、期待に胸躍らせていた。 (予定より早く来すぎちゃったかな?) 時間に少し遅れてきたナオト、走ってきたのか息が少し上がっていた。 「ごめん。待ったよね?」 「ん、大丈夫ですよ。私も今、来たところだし。」 「そう?なら良かった。じゃ、行こうか」 「はいっ」 2人は自然と手を繋ぎ、会場へと向かった。 会場に着くと意外にも人が集まっていた。 「わぁ~平日なのに混んでますね~」 「うん、はぐれないようにしないとね」「ですね~」 混み合う中、 空いている屋台を探し出した二人。 最初に見つけたのは射的で、輪投げが隣り合わせになっている。 (あの子犬のぬいぐるみ、ナオトさんみたいで可愛い……) 「かなみちゃん、今、あのぬいぐるみ僕みたいで可愛いって思わなかった?」 「えっ!?ないない思わないですよ」 「本当に?」 (うぅ、そんな目で見つめないでぇ~~) 「……ご、ごめんなさい。少し、思いました。」 「やっぱり、よく言われるんだよねぇ、犬みたいって」 (そう言われれば確かに……) 何だかんだと言いつつも、ナオトはかなみにそのぬいぐるみを取ってやった。 嬉しそうに受け取ろうとしたとき、かなみは意識を失い倒れてしまった ナオトは慌てて救急車を呼ぶ
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加