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「かなみ、俺たち別れよっか……」
「はっ?」
「じゃっ、そうゆうことで」
「ちょっ、待ってよ!?どうしてよ!?」
それは突然の別れだった、理由はいつも同じ 女としての魅力が無いから
とは言っても、かなみ自身、相手の好みに合うように努力はしてきた。
かなみはその場で、相手に向かってバカヤローと叫んでいた。
が、無常にも潮風と波の押し寄せる音に掻き消されたため相手には全く聞こえていなかった。
ガクリと肩を落とすかなみの耳に微かな歌声が聞こえてきた。
「……?」
かなみは、その声が聞こえるほうに少しづつ近づく。
『~~♪~~♪』
段々近づき、その姿を見たときかなみの中で静電気のような甘い痺れが走ったような気がしたのだ。
(男の人…… だよね? 何て力強い歌声なんだろう……)
かなみは、更に近づこうとしたとき、何かに躓き思わず声を出してしまった。
「……誰?」
(やばっ)
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