546人が本棚に入れています
本棚に追加
「家庭教師?僕が?」
「そう。私の友達の息子さんの」
学校から帰るや否や、母からそう告げられ地図を渡される。
「私OKしちゃったから今から行って来なさい」
「別に良いけど…今から?」
地図を見ると、そこはうちから約10分程歩いた距離にある家だった。
まぁ暇だし家庭教師くらいなら良いかな。家も近いみたいだし。
「そ。話しはしてあるから行ってらっしゃい」
「わかった。行ってきます」
手を振る母に見送られ、僕は家を後にした。
常套句たけど、この先で出会う幸せのようでいて不幸な自分の姿も知らずに……。
最初のコメントを投稿しよう!