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うわっ呼んじゃった。
初対面、凄く苦手なのに…
そう思っている間もなく、
{彼}はやって来た。
『あ、あおい…?』
「へ?」
彼は私を見るなり突然[あおい]と確かに呼んだ。何言ってるんだろう。そう思っていると彼の方から言葉が出た。
『はじめまして。いきなり勝手な名前呼んでごめんなさい。凄く君に似ている人がいたもんだから…。』
「う、うん。」
『こんな場所にいるはずがないんだけどね。』
そう言い放つととても悲しそうな顔をしていた。その一言に複雑な想いや、出来事があったなんてその時の私は知る由もなかった。
『改めまして、挨拶するよ。はじめまして。俺さ、バイトで遅れてきたらもうこんな状態だったから引き返そうかと迷ってたんだ。俺はT大学1年の岸田愁です。手招きしてくれてありがとう。』
「わ、私はF大学1年の神崎咲です。よろしくね。」
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