運命

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「愁。あの時はごめんなさい。どうしても私にはあのまま付き合うことは出来なかった。でも先日牧野さんから手紙を頂いて、もう2人が戻りたいならそれで構わないって。今までごめんなさいって言われたの。」 ポンポンっと頭を撫でてくれる。 「それでね。私から言いたかったんだけど、もう1度私とよりを戻してくれませんか?もう2度と人に左右されたりしない。愁の手を離したりしない。愁が嫌になるまで一緒にいてくれますか?」 懇願するように、精一杯の気持ちを愁にぶつけた。 『咲。俺は大学を卒業して、親父の後を継ぐために今年から社員になるんだ。そんな俺を見守って、支えて欲しい。咲を愛してる。結婚しよう。』 その時、 桜が私達を祝福するかのように桜吹雪が舞い降りた。 「はい。愁の側にずっとずっとおじいちゃん、おばあちゃんになるまでいさせて下さい。」 私達は人目もはばからず、抱き締めあった。
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