272人が本棚に入れています
本棚に追加
「愁。あの時はごめんなさい。どうしても私にはあのまま付き合うことは出来なかった。でも先日牧野さんから手紙を頂いて、もう2人が戻りたいならそれで構わないって。今までごめんなさいって言われたの。」
ポンポンっと頭を撫でてくれる。
「それでね。私から言いたかったんだけど、もう1度私とよりを戻してくれませんか?もう2度と人に左右されたりしない。愁の手を離したりしない。愁が嫌になるまで一緒にいてくれますか?」
懇願するように、精一杯の気持ちを愁にぶつけた。
『咲。俺は大学を卒業して、親父の後を継ぐために今年から社員になるんだ。そんな俺を見守って、支えて欲しい。咲を愛してる。結婚しよう。』
その時、
桜が私達を祝福するかのように桜吹雪が舞い降りた。
「はい。愁の側にずっとずっとおじいちゃん、おばあちゃんになるまでいさせて下さい。」
私達は人目もはばからず、抱き締めあった。
最初のコメントを投稿しよう!