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「・・・・・・あれ?」
その時、上空から白いモノが舞い降りてきた事に気付いた僕は、ふと夜空を見上げる。
「やっぱり降って来たね。」
音も無く、舞い降りる雪。
明日は積もるかな?きっと綺麗だろうな~・・・と、こんな状況にまで能天気な僕は、もしかして天然だろうか。
ポケ~っと微笑みながら空を見上げる僕。
「・・・・・・・・」
突然隙だらけの姿を見せた僕に、呆気に取られる彼ら。
だが、標的の一人がハッと我に返ると静かに刀を鞘から抜く。そして、刀を水平に構えると「馬鹿が」と吐き捨てながら勢い良く僕の方へ駆け出した。
僕がようやく視線を標的へ戻した時には既に、剣先は僕の心の臓を捕らえようとしていた。
ふと、僕の背後から「馬鹿はお前だ」と達哉の声が聞こえる。
僕は達哉の言葉に同意するかのように、静かに標的へ笑みを見せた。
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