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嘉隆の兄・浄隆はじっと腕組みをしながら、浮かない顔で俯いていた。
追い詰められているのだから仕方がない。
「兄上!
私が討って出る!
このままでは埒が明かぬ!」
嘉隆は浄隆に詰め寄って、大きな声で叫んだ。
「嘉隆…
落ち着け…
命を粗末にするな!」
「しかし、このままでは…
私が敵を引きつける
兄上はその間に…」
「聞け!嘉隆
九鬼家の当主は儂だ!
勝手な真似はするな!」
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