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夏も終え、アスファルトの焼ける匂いが紅葉に変わる次期、バイク仲間は毎年この季節は山にツーリングに行くのだが毎年俺は秋は絶対に海に一人で行くと決めていた。
毎年何人か、俺を慕ったり興味本位で着いて来たがるのだがこのイベントだけは絶対誰にもつき合わさない。
だから、今年も俺は一人で相棒のワルキューレにまたがり人気の無い海岸線を飛ばしながら走っていた。
秋独特の風の匂いと、爽やかな潮風を浴びながら走るのは何よりも効果的なストレス解消法である。
別に、これが目的で一人で走っているわけではないのだけれど。
しばらく、海岸沿いを気ままに走っていると珍しくバイクが一台停めてあった。
しかも、ベンリィのCL50を改造したヤツだった。
どうせ、急ぐ旅でもないし興味がわいたので俺は休憩がてらコイツの隣に相棒を停めてタバコをふかしながらコイツの持ち主らしき人物を探してみたが見当たらなかった。
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