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春、桜が咲くまだ少し前。
私は季節よりも一足先に、心に桜を咲かせた。
とある高校を受験し、合格をした私は四月から高校生になれるのだ。
春休みも終わり、入学式も終え、張り出されていたクラス表に指定された通りの教室へと私は向かった。
迷いながらも教室に無事着くことの出来た私は、クラスの人数分ある四十個ほどの机の中から、自分の席を探すつもりだった。
しかし私は教室に入った瞬間、思わず足を止めてしまった。
一人の女の子から目が離せなくなっていた。
誰の傍にもおらず、ただ一人読書に耽ている、その女の子から。
それが彼女でした。
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