かみさま☆げぇむ

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炊き立ての白いご飯、鯵の干物。豆腐とわかめのお味噌汁。食堂に並んだ食事はおいしくて、あっという間に完食。気づけば、隣に座った望海ちゃんがニコニコと見ていて、なんだかすごく恥ずかしい。がっついている、とか思われてないだろうか…夢中で食べてたし…。 俺の気持ちが表に出ていたのだろうか。 「うれしいです」 双海さんがおかわりの緑茶を注いでくれながら、言ってくれた。 「おいしく食べて頂けて、すごくうれしい」 「そんな大げさな」と笑って答えようとして、涙目の双海さんを見てしまった。 「よかったね、双海ちゃん」 望海ちゃんがハンカチで、双海さんの涙を拭ってあげている。 「普段、誰も誉めてくれないものね」 泣いているメイド服の美女、その涙を拭う小学生の美少女。 綺麗な絵になりそうなこの構図。 「双海を泣かせたのか」 こんなセリフを吐きながら入ってくるのは、ただ一人。 「俺のせいじゃねえ」 「うん、わかってる」天川はあっさり返して「もう一人の参加者が到着した」 彼女の後ろから食堂に入ってきたのは、三十代のスーツ姿の男性。 俺の方を見ても、にこりともせずに、睨みつけるような感じ。誰かに似ている…と思ったら、あの老人に雰囲気が似ているんだ。 陰気な感じといい、冷たい印象といい。 部屋の空気まで、10℃くらい下がった気がした。 とりあえず、挨拶を、と立ち上がったが、相手は無視して天川にごにょごにょ。 「じゃ、この元崎(もとざき)さんを部屋に案内してくる。平井も後でな」 二人退室。いっきに気温も元通り。 「…陰気なおじさん…」思わず呟いた。 「そうですね」と双海さんは同意し、 「あれは絶対独身だよ」と妙な確信を持って断言するは、望海ちゃん。 「平井さんは、あんなになっちゃダメだよ。なりそうになったら、私がお嫁さんになってあげるからね」 拳を握り締め、高らかに掲げて宣言。 「あはは」笑って誤魔化すしかない。
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