かみさま☆げぇむ

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「望海さん、初対面の方に不躾ですわよ」 やんわりと双海さんが注意してくれる。当の本人は、ぷっくりと頬を膨らませ。 「本気よ。ピンッって電波が来たのだもの」 「いつからお前は電波娘になった」 きつい口調と共に再び現れた天川は、望海ちゃんのおでこを人差し指で突付いた。 「舞い上がる気持ちもわからんではないが、事は公正に行われることが必要だ。余計なことは言うな」 「…はーい」 しょぼーんとうな垂れた望海ちゃんは、何だかうちの保育園児達が怒られた後のように見えて、フォローせずにはいられない。 「そう言わなくてもさ、な」 「ううん。いいの」 望海ちゃんが、痛々しげな笑みを浮かべて、俺を見上げた。 「海晴ちゃんの言う通りだもの。…私、部屋に戻ります」 椅子から降りて、もう一度俺を見上げ。 「ゲーム、頑張ってください。私は、貴方に勝って欲しいです」 そのまま食堂を出て行った。 「天川」 つい語気が荒くなってしまう。 「もう少し言い方を考えてやれよ」 一向に悪びれた様子もなく「次は気をつけることにする。じゃ、部屋に移動するか」 そのままスタスタと歩き出し、俺は慌てて荷物を手に、後を追った。 連れて行かれたのは、いつかのサンルーム。 先に来ていた元崎氏は、ソファに背中を丸めてコーヒーをすすっている。相変わらず、俺と目を合わせることもしない。 「平井さんは、紅茶でよろしいのですか?」 後ろから声をかけてきたのは双海さんだ。 って、あれ? 「…俺が食堂を出た時、まだいましたよね」 「はい。それがどうかしまして?」 さらっと笑顔で答えられてしまったけれど、俺達より後に食堂を出て、元崎氏にコーヒーを出すって…あれ? でも、まあ、ここは彼女が住んでいる屋敷なんだから、俺の知らない通路とかあるんだろう。うん。きっとそうだな。
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