かみさま☆げぇむ

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ほう。親父さんが驚いた顔をする。 「めずらしいな。外泊届は書いておけよ」 ああ。と頷いて、引き出しから届けの用紙を取り出し「じゃ、後で提出します」 事務室から出ると、達也と夏樹がいた。 「小言か?なお兄」 「違うよ。…あ、達也、今度の日曜、新聞配達のバイトの代役してくれないか?」 「大丈夫だけど、何でまた」 「友達んとこにお泊りしてくるからさ」 遊びかよー。ちょっと口を尖らしたが、すぐに笑って「たまには、なお兄も息抜きしねえとな。了解」 理解ある弟分は、気持ちよく引き受けて、走り去った。 「なおくん、『友達』って?」 相変わらず心配そうな表情の夏樹に、とりあえず、今出来る最大限の笑顔を向け。 「クラスの奴と勉強会。当番急がなきゃ」 言うだけ言って、夏樹と目を合わせることもなく、その場を立ち去る。 心配性で優し過ぎる、夏樹。 だから、心配させるようなことは言えない。 園の現状も『ゲーム』のことも。 ごめん。でも、俺、頑張るから。 心配させる分だけ、頑張るから。 精一杯、頑張るから。 日が経つのは思ったより早く、あっという間に土曜日の朝が来た。 昨夜は緊張して、夜中に何度も目を覚ましてしまったくらい。その分、新聞配達のバイトは遅れなかったけれど。 明日は交代要員が来ることは伝えた。 達也は何度か短期バイトで配達をしていたので、店の方も簡単に了解してくれたのは計算通り。 まだ何か聞きたそうな夏樹と顔を合わせるのがいやで、朝食抜きだ。 昨日、天川に確認を取ったところ。 『朝なら何時に来てもいいぞ。飯も出す』 相変わらずのぶっきらぼうな物言いだったが、その言葉に甘えることにした。
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