挨拶をしよう

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  「あっ。ダメだよこんな所で‥みんな見てるから‥イヤ~ン雨音ちゃんダ、イ、タ、ンッ」 自分の体を抱き締めて体をクネクネさせる。そんな彼を周りの生徒達が避けて通る。 「ハッ!こんな事してる場合じゃないッ!雨音ちゃん待っててね!今行くよッ」 気合いを入れ直し、いざッ!! 「水野さんオッハヨウ~~~!!ッて、あるぇえ~!??」 飛び出したのはいいけどそこには誰も居らず。当の雨音は遥か先、すでに教室の入り口の前に。 「ワ、ワープ?雨音ちゃんいつの間にそんなスキルを?こうしちゃいられないッ!」 雨音が教室の中へ入る。猛ダッシュで追いかけその背後を捕らえた。このまま勢いをつけて…。 「水野さん!オッハヨ、おおぉ~?!」 足を引っ掻けた。でも勢いは止まらず、あろうことか雨音に向かって豪快にダイブ! 【ドッカアアァ~~ンッ!!ぷちっ】 「みぎゃッ」 蒼太によって床に押し潰された雨音。短い悲鳴をあげてピクリとも動きません。そりゃあ顔面からいきましたから…。 慌てて飛び退き恐る恐る声をかける。 「み、水野さん‥大丈夫?」 雨音がユラリと立ち上がって振り返る。その目は怒りに燃えていた。  
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