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「文化部だからなんだ…」
千尋もついつい反論
後悔は…していない
「美術、研究、吹奏楽。相手にできそうな奴…いないもん」
その言葉を聞くとその女子がつけるピアスがさらに目立つ
「たしかにー、吹奏楽にいた奴らみんなキモかったよねぇ」
プッツン…
「て………てめぇら…吹奏楽をなめんじゃ………!」
千尋が叫ぼうとした瞬間、誰かが口をふさぐ
「読書中だ…騒ぐな」
進藤だ。
女子がびっくりして逃げ去った
女子2人が消えたために進藤たる人物と千尋だけになってしまった
「て………てめぇも吹奏楽を…」
千尋がふさいだ手を振りほどき、進藤を睨む
自分が悔しいのもあるが、三年間やってきた事を馬鹿にされただけでカッとなる癖は治らない
「………違う。読書の邪魔だって言ってるんだ。」
千尋ははっと気づく
そうか…さっきの話ではこいつ…
そして千尋は進藤が手に持つ本に目をやる
ブックカバーにトロンボーンのワッペン
可愛らしい…
なんでこんな奴が
いやいや、こいつはどうやらマジモンだ…!
「お前、吹奏楽部だったんだろ!」
千尋が指を指した
「………」
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