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「よぉし、よろしくな、一条の皆。さっそくだが楽器を用意してくれ」
「「はいっ」」
剣崎の指示に全員が返事し行動を始めた。昨年までは最高学年の彼らがまた久しく先輩の下につき新たなスタートが始まったと感じられる。
ただ、千尋は剣崎の指示を聞くこと自体が懐かしく、少し昔を思い出していた。
「(あ……なんか吹奏楽っぽい?)」
千尋はリードをくわえ、チラッと周りを見ると――
散らばって楽器を組み立てる一条部員。
千尋はまた少しため息をつく。
剣崎はそれを見ると微笑ましいような顔をした。
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