433人が本棚に入れています
本棚に追加
/248ページ
「理恵さん……この俺のホルンのように深く長く愛していいですか」
「あたしはそんなん良くわかんないな」
膝をつく清水を横切りトランペットを持った桜井は三条の女子達の方へ走った。
「はんっ、哀れな奴だ」
「……奈神てめぇ」
奈神はあざ笑うように清水を見て笑い、フルートを連結させ完成させた。
「こんにちは!」
「お、おー!」
いきなりの桜井訪問に水木はリードを噛み砕きそうになる。
水木はリードの安否を確認した後に桜井を見てにっこり笑った。
「楽しそうなクラブだね」
桜井は音楽室を見渡し、また水木を見た。
「まぁ、変態がいるけどね」
「わからないでもない!」
2人は顔を合わせて笑った。
「とゆうか……」
「?」
水木は少し強張った顔をして桜井の耳元で囁いた。
「(ねぇ、一条に吹奏楽あったっけ?)」
「………………あぁ!」
桜井はそれを聞いてクスクスと笑った。
「昨日から活動してるの」
「昨日!?」
最初のコメントを投稿しよう!