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「まぁ、なんつうの?俺らも同じだからさ。友達だろー?何よりもキタねぇ腐れ縁だろ」
剣山は千尋の背中を笑いながら叩いた。
「つるちゃん……」
「やめろって、その名前。せめて衛って呼べよ」
笑って突っ込む。
「ありがと、衛」
ずるずると鼻をすすりながら千尋は立ち上がった。
「ま、千尋が思うよか心配な事はあまりねぇぞ。もう大丈夫。大丈夫な気がするから。」
「そうだな」
千尋はやっと笑った。
「でさ」
「?」
剣山は首を傾げた。
「さっき部室で俺がつるち…衛と進藤に晩飯誘ったよなぁ」
「あぁ、そう言えば。行くか?」
「いや、そうじゃなくて。進藤断ったよな。」
「あぁ、確か用事があるからかなんか…」
「お決まりだろ?」
「お、お前!ちょ、せっかく進藤に近づけた感じが!おい!」
千尋はニタニタしながら進藤の去った方向へと走った。
剣山は頭を抱えながら追いかけた。
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