催し物は催す為にあり

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「今日はありがとう。俺もキッチリ練習してくるから。また何かあったら連絡するよ」 「はいっ、こちらこそです!」 早川は携帯をぎゅっと握った。 「じゃあまた」 「あ……、は、はい!さよなら!」 去って行く進藤を惜しげに早川は足を走らせたが、無論止まった。握った携帯を開けて見つめる。 「進藤光……連絡先もらってしまいました」 一人でもじもじする早川。 「(合同の時は舌打ちだのなんだのでただ固そうとしか思えなかったけど……やっぱり)」 なんだか悩むように携帯をしまい、トロンボーンを肩にかけた。 「(夜メールしてみよっ)」 浮き足立たせるように、軽快に駅へと走る早川だった。 時刻は8時を回った。
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