催し物は催す為にあり

15/18

433人が本棚に入れています
本棚に追加
/248ページ
のちに千尋が手招きすると進藤も店に入ってきた。 「呼ぶな。何用だ」 「いや、いいじゃん。飯食おう」 進藤は呆れた顔をしながらも向かいの席についた。 なんだ、座るのかと千尋は少し驚いた。 進藤はおもむろにメニューを取りいつもの切れ目で眺めている。 すると剣山が爽快な顔で帰ってきた。トイレの帰りに新たにジュースを注いで帰ってきたようだ。 「進藤ぉ。いつの間に」 「あぁ、猿に呼ばれたから嫌々な」 「謝ったら許す。謝ったら許すよ」 「猿。馬鹿猿」 「はい、はい出ました!お前のお冷やは亡き者になった」 進藤の店から頂いた水は塩だらけになっていた。 「ほぅ」 千尋のジュースも砂糖にまみれていた。 「ファミレスに来てまでやめんか」 剣山が止めるように進藤の横に座った。 剣山のジュースは塩まみれになった。 「巻き込むなぁぁぁあああ!」
/248ページ

最初のコメントを投稿しよう!

433人が本棚に入れています
本棚に追加