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「ん」
雪は満足げに携帯を千尋に渡した。恐る恐る手にとり「千尋です」と言った。
神川「やっぱり言うと思ってたわ。バレちゃったじゃない」
どうやら大嫌いの話で間違いないようだ。
「いやぁ、そりゃ彼氏として聞いておきたい所だからさ」
神川「あーね、まぁ仲良いよ。昔はいつも2人でいたわ」
「そうなのか。どうりでお前の仕打ちがそこまで酷くないと思った」
神川「中学はね、中々厳しかったからあんたみたいに青春楽しむ感じが無かったから。そんで千尋が現れて。噂通りの人間か試したのよ」
「……なんだよ。みずくせえな」
神川「ごめんごめん。でも、どーせ色々剣山から聞いたでしょ?」
「た、多少なりとは」
神川「やっぱり。まぁ全部間違ってはないから。それに、心配しなくてもしっかり入部した責任は果たしてくからね」
「神川……」
神川「ま、ほどほどに頼りにしてるわよ、部長。じゃ、雪にもよろしくね。んじゃ!」
「おい!」
電話は切れた。
「あ!ちーの奴切りやがった!」
林がムスッと反応した。
「ん」
千尋が携帯を林に返した。千尋は少し笑ったように「あいつは良い奴だ。しっかりしてる」と林に言った。
「ま、親友だからね。って、浮気しないでよ?」
「しねぇよ」
また2人で笑いあった。
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