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「え?…でも進藤は?今度でいいとかなにか…」
「逆よ、やたらしつこいくらい頼んでくるのよ…」
若い女の先生が立ち上がる
「さ、帰った帰った。」
「俺もあきらめませんよ。財布なくした時に無駄なのはわかっていながらも部屋をさがすくらいあきらめませんよ。」
千尋が捨て台詞を吐き職員室から逃げ出す
ドアに肩をぶつけ痛そうにしていた
「うわっ…しつこい……………大切な物が見つかるまでは諦めないってか………」
若い女の先生はペンをクルクル回して紙に一本線を書く
そこには『正』の字
その一本で字が完成した
「演奏希望者………5人か…まだいるかな?」
先生は正の字の横にハートを書き足した
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