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三条高校運動場。
6月下旬と言うこともあり、暑いのか微妙なのか良く分からない気候だ。
経堂寺が前に立ち、点呼をしている。
「あれ、10人しかいない」
「多分あれ」
奈神大雅が指差す先には1人で走り回っている清水がいる。本当に元気だな。
「あれ除名しとくわ。」
経堂寺がそう言って全員の方を向き直った。
「あの、練習は……?」
早川さんがごもっともな意見を出した。経堂寺慣れしてきた一条軍団にはもはや突っ込む程のレベルではないようだ。
「鬼ごっこよ鬼ごっこ!」
全員が顎を外す。
「んじゃ、えー。千尋最初鬼ね。私審判。制限時間20分」
長っ!
しかも鬼ごっこに審判…
「20分たった時に終了して鬼になった回数精算ね。多かった奴は…………ふふふ」
全員びくっとした。経堂寺だからびくっとする。
「はい、千尋は20秒数える。よーいどん!」
全員一目散に逃げ出した。
「えええええ!何コレぇぇ!」
千尋は叫んだが全員全速力で逃げ出した。
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