曲者はいつになっても曲者。彼らの前に現るる

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「ファンタジーミュージックフェスタってのが私達のでる催し物の名前なんだが。略してFMF」 「悪ふざけだな」 進藤がボソッと突っ込む。早川は不覚にも笑っていた。 「普通は協会とか出場する団体の各顧問や関係者が率先して作るもんだが、これは違う。各学校の生徒が大半を決める。言わば文化祭だ」 「珍しいもんもあるんですね」 剣山が感心する。 「で、代表格は毎年夢咲高校が行う訳で、その高校で7月初めに出場団体の集まりがあるんだよ。エントリーを兼ねたな」 夢咲【ユメガサキ】の名前が出てしばらく進藤は硬直していた。剣山もなるほどなと思いながら面白い事になったと感じ始める。 「まぁ、結局はこの合同バンドで集まりに参加するわけだ。また経堂寺から指示があるだろう」 剣崎はパクパクとご飯を口に運び出した。 「なんか面白そうなかんじですね」 剣山が言って見せたが「お前らのお陰様でその面白そうな物にでれるんだ。感謝する」と剣崎は返してみせた。
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