曲者はいつになっても曲者。彼らの前に現るる

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言葉が一通り終わり、一度休憩がはいる。後で分かったが、配布資料の準備が今一度整っていなかったのだ。 それにしても恐ろしい面子だ。まさかあの二人がいるとは。千尋は少しばかり震えを感じた。 「知り合いらしいな」 剣山が千尋に聞く。すると、剣崎が横やりをいれる。 「私の同期。つまりはこいつの先輩だ」 「夢咲の部長がか!?」 剣山のびっくりに神川らも驚いていた。 噂をすればなんのそのってやつだ。 「よーーう。あらいちひろっ」 「うっがぁぁ!お久しぶりです!!」 「元気そうだな。お前の話は剣崎から良く聞かせて貰っていたからなー」 稲原は頭をかくようにワハワハとわらいだした。昔よりも覇気といえばいいのか。圧倒的な圧力を感じる。 この強豪夢咲を束ねているわけだ。 中学の比じゃない。というより。 「剣崎部長?だまってましたね?」 千尋がお怒りだ。 「遊び心だよ」 剣崎はかわいく笑って見せた。 「で、剣崎。あのボンクラは?」 「永水だろう?さっきあそこに。あ、あれじゃないか?」 永水?千尋はまたひっかかる。 「いたいた。糞えらそーにしやがって」 稲原はニヤリと笑う。 その団体数名は此方へとむかってくる。 向こうもこちらに気付きニヤリとしている。 「あれは、永水のサックスパートか」 「まぁ、あいつもいるからな」 それは向こうから3人で歩いてきた。
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