曲者はいつになっても曲者。彼らの前に現るる

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六中の懐かしい面々が会話する外で、一条と三条が妙なトークでわらいあっている。 「っシシシ!進藤馬鹿だろ!」 「あっはは!駄目、やめて!」 剣山と神川が腹を抱えて笑う。指差す先には進藤だ。 「や、やめろお前ら!くそ!」 進藤はなぜか手に温かいおしるこの缶ジュースを持っている。 どうやらお茶を買ったはずなのにおしるこが出てきたらしい。しかもあつあつで。その行き場のない進藤を二人は笑っている。 「あーー、進藤くんはおしるこ好きなんですねっ」 天使のような笑顔で早川が来る。バッドタイミングだ。 「いや!これはだな!」 進藤がさらに焦る。 二人はまた腹を抱えることになるんだが、神川が突然硬直した。 剣山もヒッヒ良いながらも神川に異変を感じた。 神川は進藤の後ろに写る千尋達の集まりに目をやっている。 剣山も、見ては目を丸くした。 お構いなしに早川は進藤をクスクス笑っており、会話の輪から神川と剣山が自然と抜けた。
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